すくすく広場ついて

一般社団法人すくすく広場について NO.2

 

2019年9月

一般社団法人すくすく広場

理事長  坂本佳代子

1.一般社団法人すくすく広場は3年目を迎えました

2016年11月に産声を上げた本法人は、早3年目の歩みを進めています。

私達は「あそび・まなび・たべる」のスローガンのもと、そのことの意味をくりかえし問い直しつつ、その可能な実現方法を模索しながら今日の活動を作って参りました。

今、私達は月に1回のすくすくのあそび広場の他に、毎週木曜日に実施している学習会、地域・近隣の子ども食堂を志す団体との協同などいくつかの活動を行うようになって参りました。更には埼玉県からのお声掛かりで、本法人の戸恒事務局長は埼玉県子ども食堂アドバイザーにも選任されることになりました。

この3年目を迎えた私達の活動概要を、改めてご紹介させて頂きます。

2.すくすくのあそび活動

 

⑴すくすくのあそびひろば

この活動はスローガンの内の「あそび・たべる」の実践です。ですから食事の手は抜きません。そして「子どもの遊びの中にすべての学びの基礎がある」と考え、年齢制限なしに参加しているどの親子も楽しく過ごせる遊び活動を工夫しています。食事についてもレタスをちぎったり、おにぎりを作ったり等、どこかで子どもが参加出来る活動を入れるようにしています。

また、私達のこの活動の特徴として会場が固定していないことが挙げられます。これまで不動岡公民館を中心としながら、三俣公民館、北小浜団地集会場、児童養護施設愛泉寮、羽生の杜の5カ所を会場とさせて頂いています。普通は会場を固定するのが当たり前と考えられますが、私達が敢えてこのように会場を変えているのは、多くの親子に参加して欲しいとの思いからです。小さな子どもを抱えて、遠くまで出かけるのは大変なことです。だから、私達の方が加須市内(羽生市にも出向いています)を巡ることで、その会場の近隣の親子が参加出来易くなることを期待しているのです。

⑵加須スカイフレンズ

児童養護施設愛泉寮の子ども達を対象に、月に1回土曜日に子ども達と紙飛行機を作り、翌日にはその飛行機を飛ばす遊びを展開しています。紙飛行機飛ばしのセミプロ級のスタッフが中心になっている活動です。

⑶ミラコバト

この活動は上尾市しらこばと団地を会場として、年に3回程度イベントとして実施しています。この地域の活性化を埼玉県が構想しており、本法人は子ども達のあそび広場を実施していくことで地域コミュニティ支援に繋がることを期待して開始した活動です。これは聖学院大学と共同で行っています。

3.すくすくの勉強会

 ⑴木曜日の会

週1回、木曜日の17時から19時まで市民プラザかぞで実施しています。対象は小学生から高校生までです。この勉強会も、スタッフ手作りのサンドイッチや蒸かしいもなどを必ず用意しています。これは「まなび・たべる」活動なのです。「たべる」の追加で、子どもたちの表情がガラッと変わって来ました。

 ⑵愛泉学習支援

最近は児童養護施設が児童相談所の一時保護事業を委託されるようになってきています。本法人はその子ども達を対象としての学習支援を毎週1回実施しています。

 ⑶夏休みすくすく勉強会

夏休みに入ったばかりの7月末、2日ないし3日間の勉強会を行っています。この活動の特徴は、市民プラザかぞの調理室をメイン会場としていることです。調理スタッフがお昼ご飯を作っている同じ場所で、子ども達はそれぞれ学習担当のスタッフと勉強をしています。包丁の音や鍋の煮える音がしたり、いい匂いが漂ってくる環境で、子どもは子どもの活動をすることに本法人は意味を置いています。当然、別室も準備し年長の生徒が勉強に集中できる環境作りもしています。

 ⑷すくすくの英語広場

子どもから希望が出され、市内保寧寺さんのご厚意もあり、英語で一日を過ごす合宿や日帰り英語広場を実施しています。無論、食事はスタッフや子ども達の手作りです。

4.食事のレシピ紹介

ホームページをご覧頂けると一目瞭然なのですが、すくすくのあそび広場での昼食のレシピを写真入りでご紹介しています。これは参加されている親御さんから「どうやって作るんですか」との質問を度々お受けしたことに起因しています。子どもが喜ぶ食事を、できるだけ簡単に見栄えよくできると、お母さん達の食事作りの負担感も少し軽くなるかなと考えています。私達としては大事にしている取り組みです。

5.すくすくサロンでの研修と公開講演会

毎月一回月曜夕方にすくすくサロンを開き、会の運営を相談したり、子どもをめぐる諸問題について研修会を重ねています。その中で見えた課題に焦点を合わせ、講演会を年に2回実施しています。全て公開としており、時機を得た内容で地域の皆様とご一緒に学び合いたいと考えています。

6.地域連携

⑴つくしの家・子ども食堂応援隊・児童養護施設愛泉寮・地域民生・児童委員

私達の活動と連携しながら、加須市内には複数の「子ども食堂」が生まれてきています。

また、設立の準備を始めている団体もあります。私達は更に地域の皆様と連携して子どもの「あそび・まなび・たべる」支援を進めていきたいと考えています。あくまで主体は地域の皆さんです。そこで私たちは「近所に小さな子ども食堂を」と呼びかけています。

 

最近、加須市内で、一つの障がい者事業所が開設されました。福島県双葉町から加須市に転居された方が場所を提供し、開設された事業所です。私達一般社団法人すくすく広場は、この事業所とも連携していくつもりです。何が出来るかは、これから検討することになりますが、事業所の利用者さんと一緒に出来ることを見いだしていきたいと考えています。

 

3年目を迎えた私達は、地域の中で皆様に育てて頂いています。それだけに地域に責任を持った活動を展開することが私達の使命だと捉えています。

襟を正して、今後も取り組んでいく所存ですので、どうぞ皆様のご理解とご助力を賜りたく、よろしくお願い申し上げます。